プレスリリース 2021年

東京ビエンナーレで、アーティストとのコラボによる
スマートフォンで楽しむARアートが東京各所に出現!

~東京駅に、3D都市モデルプロジェクト「PLATEAU」のデータを駆使した
『進撃の巨人』のARアート作品が登場~

2021年6月29日
一般社団法人東京ビエンナーレ
ソフトバンク株式会社

一般社団法人東京ビエンナーレとソフトバンク株式会社(以下、「ソフトバンク」)は、日本を代表する開発者ユニットである「AR三兄弟」をはじめ、さまざまなアーティストとコラボレーションしたスマートフォンで楽しむARアート※1を共同で開発し、国際芸術祭「東京ビエンナーレ2020/2021」で展示します。

東京ビエンナーレ2020/2021、5G LAB

このARアートは、丸の内、有楽町エリア、神田エリアなどに設定する鑑賞ポイントにおいて、ソフトバンクが提供する「AR SQUARE」※2アプリを通して出現し、東京の日常的な風景を「見なれぬ景色」に変え、訪れた方々との予期せぬ出会いを生み出します。東京駅前の行幸通りには、3D都市モデル※3プロジェクト「PLATEAU」のデータを駆使した『進撃の巨人』ARアート作品が出現し、迫力ある作品をお楽しみいただけます。

東京ビエンナーレは、世界中から幅広いジャンルの作家やクリエイターが東京のまちに集結し、まちに深く入り込み、地域住民の方々と一緒に作り上げていく新しいタイプの国際芸術祭で、2年に1度開催するものです。「東京ビエンナーレ2020/2021」は、「見なれぬ景色へ —純粋×切実×逸脱—」をテーマに、東京都心の北東エリア(千代田区、中央区、文京区、台東区)を中心に、2021年7月10日(土)から9月5日(日)まで開催します。ソフトバンクは、「東京に新しいまち歩きの楽しみを創造する」という思いに共感し、特別協賛しています。「東京ビエンナーレ2020/2021」で展示されるその他の作品と共に、このたびのARアートをご覧いただくことで、ニューノーマル時代のまちをより楽しくする新しい文化体験を提供します。

「東京ビエンナーレ2020/2021」の作品をご観覧いただく場合は、チケットが必要になります(一部作品は無料でご覧いただけます)。詳細はチケットページをご覧ください。

「PLATEAU」とは

国土交通省が進める3D都市モデル整備・活用・オープンデータ化のリーディングプロジェクト。都市活動のプラットフォームデータとして3D都市モデルを整備し、オープンデータとして公開しています。「PLATEAU」のデータを活用した「進撃の巨人ARアート」、「TOKYO BUDDHA」、「Small Mountain in Tokyo」の3作品は、土地のデータや建物の立体を無視した平面での展開「平面AR」では表現できない立体かつオクルージョン※4を適えたダイナミックな作品となっています。

[注]
  1. ※1
    「拡張現実」を意味する「AR(Augmented Reality)」と、美を生み出す技芸としての「アート」を連結し、21世紀の新たな表現手法として、これまでにない空間表現と芸術体験を拓いていくもの。
  2. ※2
    Wi-Fi接続していない場合は、御利用の料金プランに応じて通信料がかかります。
  3. ※3
    国土交通省が「PLATEAU」の一環として整備する、実世界(フィジカル空間)の都市を仮想的な世界(サイバー空間)に再現した3次元の地理空間データのこと。
  4. ※4
    手前にある物体が後ろにある物体を隠す状態のこと。

「東京ビエンナーレ2020/2021」

会期 2021年7月10日(土)〜9月5日(日)

ARアート視聴方法

各会場でARアートが鑑賞できる場所にポイントが設置されています。「AR SQUARE」アプリを立ち上げて、「東京ビエンナーレ」のバナーをタップすると、作品一覧に飛びます。鑑賞したい作品をタップするとカメラが立ち上がり、画面に記載のマーカーに建造物を重ね合わせるとAR作品が出現します。有料作品につきましては、ログインが必要です。

作品概要

1. 「進撃の巨人ARアート」(鑑賞無料)

進撃の巨人のARアート作品。「進撃の巨人ARアート」を製作したのは、AR業界のカリスマ「AR三兄弟」。本作品出現の舞台は、東京の表玄関とも言える東京駅。『進撃の巨人』の歴史的な年に、巨人の世界を現実に拡張させることで、東京の日常的な風景を「見なれぬ景色」に変え、訪れた方々との予期せぬ出会いを生み出す。

アーティスト AR三兄弟
会場 東京駅前エリア

2. 「都市と経験のスケール」2021①(鑑賞無料)

3. 「都市と経験のスケール」2021②(鑑賞無料)

都市をテーマにした作品。身体に経験を宿した人間の動きとフォルムをデジタル化し、東京に配置。持ち主とは異なる動きと身体を交錯させることで、都市と経験のスケールを図るし、測る。さらに、5組のアーティストとの共同開発も実施。コロナ禍における国際芸術祭の可能性を拡張する。

アーティスト AR三兄弟
会場 ①大手町パークビルディング
②東京駅前エリア
AR三兄弟のARアートイメージ画像
AR三兄弟のARアートイメージ画像

4. 「TOKYO BUDDHA」

横浜トリエンナーレの会場に突如として出現したバッタの作品等、社会に対しユーモアとアイロニーを込めたインパクトの強い作品で知られる現代美術家の椿昇は、東京のオフィスビルにブッダを出現させる。

アーティスト 椿昇
会場 新有楽町ビル
椿昇とAR三兄弟がコラボレーションするARアートイメージ画像
椿昇とAR三兄弟がコラボレーションするARアートイメージ画像

5. 「Small Mountain in Tokyo」

幼少期から山に囲まれて育った山縣良和が、いつからか東京の風景に山があればいいのにと思うようになったことから着想を得た。かつて御茶ノ水駅周辺にあり、江戸時代に日比谷の入江を埋め立てるために切り崩された神田山を、2021年夏にARによって再出現させる試み。

アーティスト 山縣良和
会場 万世橋中央
山縣良和とAR三兄弟がコラボレーションするARアートイメージ画像
山縣良和とAR三兄弟がコラボレーションするARアートイメージ画像

6. 「ビルクライム」

建築家の千葉学は自転車に着目し、新たに広がる未来の都市計画の構想を提案。AR技術によって実世界と重なり合う未来の都市の姿が体験できる。

アーティスト 千葉学
会場 未定
《Buil.climb》2020 既存のKK線上に、都市を縫うように展開するビルクライム。
《Buil.climb》2020 既存のKK線上に、都市を縫うように展開するビルクライム。

7. 「DOMMUNE | THE 100 JAPANESE COMTEMPORARY ARTISTS」

トーク&DJライブを全世界に発信し続ける日本初のインターネットストリーミング局DOMMUNEを主催する宇川直宏は、DOMMUNEスタジオで日々産み出される番組の撮影行為、配信行為、記録行為を、自らの“現代美術”作品と位置づけている。アーティスト・インタビュープロジェクト「THE 100 JAPANESE COMTEMPORARY ARTISTS」を今回の東京ビエンナーレではseason7として展開し、前衛芸術家「ダダカン」こと糸井貫二氏のパフォーマンスをAR作品として提示する。

アーティスト 宇川直宏
会場 吾妻橋
宇川直宏とAR三兄弟がコラボレーションするARアートイメージ画像
宇川直宏とAR三兄弟がコラボレーションするARアートイメージ画像

8. 「私はピクニックをしている子犬だと思う? 1990~2021」

韓国を代表する現代アーティストとして国際的に活躍するイ・ブルが、1980年代末に始めたパフォーマンスをAR作品として展開。自身が制作した彫刻を身にまとい、都市への介入を試みるパフォーマンスが、現在の東京の街に浮かび上がる。

アーティスト イ・ブル
会場 未定
Sorry for suffering–You think I'm a puppy on a picnic?, 1990.
Sorry for suffering–You think I'm a puppy on a picnic?, 1990.
Performance, 12 days.
The 2nd Japan and Korea Performance Festival, Gimpo Airport, Korea; Narita Airport, Meiji Shrine, Harajuku, Otemachi Station, Koganji Temple, Asakusa, Shibuya, University of Tokyo and Tokiwaza Theater, Tokyo.
Courtesy of the artist.

アーティスト紹介

  • AR三兄弟(開発ユニット)

    長男 川田十夢、次男 髙木伸二、三男 オガサワラユウによる、やまだかつてない開発ユニット。2009年から、とくにAR(拡張現実)に関するネタを連続的に発表。芸能から芸術まで、その拡張範囲はブラックホールのように、東京でいうと東急ハンズ渋谷店のように広大である。

  • 椿昇(現代美術家)

    1953年、京都生まれ。京都市立芸術大学美術専攻科修了。1989年Against Nature展に「Fresh gasoline」を出品、展覧会タイトルを生む。1993年ベネチアビエンナーレ・アペルト参加。主な個展に、横浜トリエンナーレ《インセクト・ワールド “飛蝗”(バッタ)》(2001年)、ラホヤ美術館(サンディエゴ、1992年)、水戸芸術館(2003年)、京都国立近代美術館(2009年)、霧島アートの森(2012年)がある。芸術祭参加の他ディレクターも多く、瀬戸内国際芸術祭「醤の郷+坂手港プロジェクト」(2013年)、AOMORIトリエンナーレ2017及び2020、2018年より始まった「ARTISTS' FAIR KYOTO」などを兼務する。

  • 山縣良和(ファッションデザイナー、作家、教育者)

    1980年、鳥取生まれ。2005年にイギリスのセントラル・セント マーティンズ美術大学ウィメンズウェア学科を卒業。在学中にジョン・ガリアーノのデザインアシスタントを務める。帰国後、2007年に自身のブランド「writtenafterwards」スタート。2015年にLVMH prizeに日本人初ノミネート。自由で、本質的なファッションの教育の場として「ここのがっこう」を主催。

  • 千葉学(建築家)

    1960年東京都生まれ。2001年に千葉学建築計画事務所を設立。2001年から東京大学にて教鞭を執り、2013年より東京大学大学院工学系研究科教授を務める。都市・建築空間のリサーチプロジェクトを数多く手掛けると共に、東日本大震災復興プロジェクトへの参加など、研究、実践の両軸で活動している。「日本盲導犬総合センター」では日本建築学会を受賞、「工学院大学125周年総合教育棟」では村野藤吾賞を受賞など、受賞歴多数。

  • 宇川直宏(現在美術家、映像作家)

    1968年、香川生まれ。映像作家/グラフィックデザイナー/VJ/文筆家/元・京都造形芸術大学情報デザイン学科教授(2002–2019の17年間)/そして“現在美術家”。幅広く極めて多岐に渡る活動を行う全方位的アーティスト。既成のファインアートと大衆文化の枠組みを抹消し、現在の日本にあって最も自由な表現活動を行っている自称「MEDIA THERAPIST」。2010年3月に突如個人で立ち上げたライブストリーミングスタジオ兼チャンネル「DOMMUNE」は、開局と同時に記録的なビューアー数をたたき出し、国内外で話題を呼び続ける。2019年、渋谷PARCO9Fに移転。「SUPER DOMMUNE」に進化し、5G以降の最前衛テクノロジーと共に未来を見据えたUPDATEを図る!2013~2015年度文化庁メディア芸術祭審査委員。2015年度アルスエレクトロニカ(リンツ・オーストリア)審査委員。

  • イ・ブル(アーティスト)

    1964年生まれ、ソウル市在住。弘益(ホンイク)大学で彫刻を専攻。1990年代後半には国際的にも高い評価を受け、グローバル化以降のアートシーンの中でアジアを代表するアーティストとしての位置を確立した。
    ニューヨーク近代美術館(1997年)、ル・コンソルシウム(ディジョン、2002年)、国際交流基金フォーラム(東京、2003年)、カルティエ現代美術財団(パリ、2007–2008年)などで個展のほか、欧米、アジアを中心にグループ展多数。1998年にはヒューゴ・ボス賞ファイナリスト。1999年の第48回ヴェネチア・ビエンナーレでも受賞歴がある。

東京ビエンナーレの詳細はこちらをご覧ください。

[注]
  1. 当事業は新型コロナウイルス感染症の感染防止策を講じ、各方面からの情報収集を行いながら慎重な判断の下で実施いたします。
  2. 2021年6月現在の状況をもとに情報を掲載しています。
  3. 新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止策の取り組みについては東京ビエンナーレ公式サイトのプレスページをご覧ください。
  • SoftBankおよびソフトバンクの名称、ロゴは、日本国およびその他の国におけるソフトバンクグループ株式会社の登録商標または商標です。
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