プレスリリース 2022年

当社子会社の株式交付によるPayPay株式会社の
連結子会社化に関するお知らせ

2022年7月27日
ソフトバンク株式会社

当社は、2022年7月22日開催の取締役会の取締役会決議に基づき一任された代表取締役 社長執行役員 兼 CEOの宮川 潤一の決定により、Zホールディングス株式会社(以下「Zホールディングス」)との間で、PayPay株式会社(以下「PayPay」)を当社およびZホールディングスの連結子会社とするための一連の取引(以下「本取引」)に関して取引契約書(以下「本件取引契約」)を締結することとし、本日付で本件取引契約を締結しました。
本件取引契約に基づき、当社の子会社であるZホールディングスの完全子会社であるZホールディングス中間株式会社(以下「Z中間」)により設立予定であるBホールディングス株式会社(以下「本中間持株会社」、「Bホールディングス」)が、本中間持株会社を株式交付親会社とし、PayPayを株式交付子会社とする株式交付(以下「本株式交付」)を実施することにより、PayPayが当社の子会社に該当し、当社の子会社の異動が生じる見込みとなりましたので、お知らせします。

全文リリース(PDF形式:408KB/12ページ)

PayPayの連結子会社化とBホールディングスの設立について

資料

説明資料(PDF形式:444KB/11ぺージ)

1. 本取引を行う意義・目的

当社は「Beyond Carrier」戦略の下、通信キャリアとしての枠を超え、最先端テクノロジーを活用したビジネスの展開による成長を目指しています。2018年の上場以降、Zホールディングス(旧ヤフー株式会社)の子会社化やZホールディングスとLINE株式会社(現Aホールディングス株式会社)の経営統合を経て、モバイルだけでなく、Eコマース、メディア、コミュニケーション、キャッシュレス決済サービスなどの領域において、日本最大規模の顧客基盤を有する企業グループとなりました。
特に、キャッシュレス決済サービス「PayPay」はサービス開始から3年9ヶ月で累計登録者数4,865万人、コード決済国内市場シェア67%※1と、社会インフラとして急速な成長を遂げています。このたび、当社および子会社(以下「当社グループ」)の企業価値を最大化するために、以下の理由からPayPayの親会社となる本中間持株会社であるBホールディングスを当社とZホールディングスが共同経営することが最も適切であると考え、本取引を実行する判断に至りました。

[注]
  1. ※1
    コード決済市場の店舗利用総額に占めるPayPay決済取扱高の割合。一般社団法人キャッシュレス推進協議会「コード決済利用動向調査 2022年6月5日公表」をもとに当社が算出しました。
  1. PayPayの収益機会拡大

    これまでPayPayは、事業基盤の拡大のために、積極的な投資を行ってきましたが、2021年10月からは加盟店手数料の有料化など、収益化を開始しています。今後さらなる収益機会の拡大のためには、顧客基盤の拡大と収益源の多様化が必要なフェーズとなってきています。本取引後、Zホールディングスグループのサービスである「LINE」のユーザー9,200万人※2とのID連携を進めることで、顧客基盤をさらに拡大することができると考えています。また、PayPayカード株式会社(以下「PayPayカード」)がPayPay傘下に移管される予定であり、PayPayカードの「クレジットカード」とPayPayの「スマホ決済」の連携により、金融事業の強化を図ります。当社およびZホールディングスとの連携がPayPayの事業の多様化、および収益機会の拡大につながると期待しています。

  2. PayPay経済圏の拡大と、当社グループ内のシナジー強化

    PayPayポイントを軸に、モバイル、Eコマース、メディア、コミュニケーションなど当社とZホールディングスの各種サービスの連携を深めることで、経済圏の拡大を図ります。PayPayの顧客基盤および経済圏の拡大はまた、当社およびZホールディングスの既存ビジネスの成長にもつながり、当社グループ全体の企業価値向上に資すると考えます。当社のモバイルサービスにおいては、連携の深化を通じた顧客への付加サービス拡大が可能となり、他社との差別化に基づく競争力向上による新規契約獲得の増加および解約抑止効果の向上が期待できます。当社の法人事業においては、PayPayを活用したデジタルマーケティングの増加などが成長加速につながると考えています。また、PayPay経済圏の拡大は、当社グループ企業とのビジネスシナジーの強化に寄与すると考えています。

    [注]
    1. ※2
      2022年4月時点の月間利用者数

本取引後、当社グループは金融事業の拡大を通じて「Beyond Carrier」戦略の更なる進展を図り、より一層の収益多様化および企業価値向上を目指します。

2. 本取引の概要

  1. (1)
    本取引の概要

    当社は、2022年7月27日付で、Zホールディングスとの間で、本取引の実行に関する本件取引契約を締結することを決定しました。本取引は、大要、以下の各取引から構成されます(詳細は、添付資料をご参照ください。)。

    1. Z中間が本中間持株会社を設立した上で、当社は、Z中間と当社の本中間持株会社に対する出資割合が50:50となるよう、本中間持株会社に対して出資(以下「本出資」)を行う。
    2. 現物配当の方法により、(i)Zホールディングスの子会社であるヤフー株式会社(以下「ヤフー」)が保有するPayPayの普通株式およびA種優先株式の全てをZ中間に移管し、(ii)その普通株式のうち163,196株をZホールディングスに移管する(以下、(i)および(ii)の現物配当を総称して「本現物配当」)。
    3. 本出資および本現物配当の効力発生後、当社およびZ中間は、それぞれ、自らが保有するPayPayのA種優先株式に係る取得請求権※3を行使し、本株式交付の効力発生日(但し、本株式交付の効力発生より前とする。)付で、当該A種優先株式の全てをPayPayの普通株式に転換する(以下「本種類変更」)。
    4. 本中間持株会社は、本株式交付を実施し、当社およびZ中間は、本株式交付に際して、それぞれ自らが本種類変更後に保有するPayPayの普通株式796,804株を本株式交付の効力発生日に本中間持株会社に給付する。本中間持株会社は、株式交付計画に基づいて、当社およびZ中間に対して、PayPayの普通株式1株に対して本中間持株会社のA種種類株式1株を割当て交付する。
      [注]
      1. ※3
        当該取得請求権が行使されることにより、PayPayは、A種優先株主が取得の請求をしたA種優先株式を取得するのと引換えに、A種優先株式1株につき普通株式1株を当該A種優先株主に対して交付することになります。

    本取引の結果、本中間持株会社がPayPayの総議決権の過半数を取得することで親会社となり、また、Zホールディングスは、本中間持株会社の過半数の取締役の指名権を保有することとなるため※4、Zホールディングスは、Z中間および本中間持株会社を通じてPayPayを連結化することとなります。当社はZホールディングスの親会社であるため、PayPayは当社の子会社に該当することが見込まれます。

    [注]
    1. ※4
      当社は、本日付で、Zホールディングスとの間で、本中間持株会社を対象会社とする株主間契約(以下「本株主間契約」)を締結しています。本株主間契約において、本株式交付の効力が発生した場合、Zホールディングスは、本中間持株会社の取締役会を構成する取締役の過半数に係る指名権を有する旨が定められています。
  2. (2)
    本取引の日程※5
    2022年7月27日 本件取引契約の締結
    2022年9月30日までに 本中間持株会社の設立(予定)
    2022年9月30日までに 本現物配当の効力発生(予定)
    2022年10月1日 本出資の払込(予定)
    2022年10月1日 本種類変更、本株式交付の効力発生(本取引の完了)
    (いずれも予定)
    [注]
    1. ※5
      上記日程は、本取引の手続進行上の必要性その他の事由により変更されることがあります。

詳細はこちらをご確認ください。