プレスリリース 2022年

トヨタ自動車が実施する港湾物流業務のDXを目指す
実証実験にソフトバンクのAI-OCR技術と
高精度測位サービス「ichimill」が採用

2022年12月13日
ソフトバンク株式会社

ソフトバンク株式会社(以下「ソフトバンク」)は、トヨタ自動車株式会社(以下「トヨタ自動車」)が実施する港湾物流業務のDX(デジタルトランスフォーメーション)を目指す実証実験に、ソフトバンクのAI-OCR(光学文字認識)技術と高精度測位サービス「ichimill(イチミル)」が採用されましたので、お知らせします。

このたびソフトバンクの技術およびソリューションが採用されたトヨタ自動車の実証実験は、港運事業者向けに、コンテナ輸送の最適化を支援するクラウドサービスシステムを構築するものです。港運事業者の協力の下、2021年から名古屋港において実施されています。従来、海上コンテナの陸上輸送を行う際には、担当者がコンテナや梱包資材、書類に書かれた情報を目視で確認後、紙に記載し、その情報を踏まえて、経験や勘などに頼って車両やドライバーの手配を行い、関係者に無線などで連絡して物流管理をしていました。今回の実証実験では、ソフトバンクのAI-OCR技術を活用し、文字情報を自動認識させてデータ化する他、「ichimill」を活用して車両の位置情報を把握し、さまざまな情報を基に最適な配車が行われます。また、クラウドサービスシステムを通して、倉庫の担当者ともデータを共有し、輸送と荷役作業の連携を実現します。配車業務をデジタル化することで、コンテナ輸送業務の最適化や業務効率化を図ります。

ソフトバンクのAI-OCR技術は、AI(人工知能)を活用した画像の補正技術が組み込まれており、十分な明るさがない場所でも、スピーディーかつ高い精度で文字の認識ができます。また、非定型帳票に対応しているため、看板や標識のような表面に凹凸がある物に書かれた文字の認識も可能です。今回の実証実験では、担当者がスマートフォンのカメラ機能を使って、コンテナや輸送書類、封かんシールを撮影し、その画像から自動的に文字を認識させてデータ化を行います。

さらに、GNSS※1の信号を利用したRTK※2測位により、高精度な測位が可能な「ichimill」を活用して、車両の位置情報をリアルタイムに把握します。「ichimill」は、5種類の衛星に対応しており、それぞれ2周波以上の信号を一度に受信できるため、測位の演算時間が短く、車両の位置をスピーディーかつ高精度で把握することができます。また、ソフトバンクが全国3,300カ所以上に設置している独自基準点を利用するため、お客さま側で基準点を事前に設置する必要がなく、スムーズに利用が可能です。

ソフトバンクは、AI-OCR技術や「ichimill」の提供を通して、物流管理業務のデジタル化の支援を行い、港湾物流業務のDXの推進に貢献していきます。

「ichimill」について

https://www.softbank.jp/biz/services/analytics/ichimill/

[注]
  1. ※1
    GNSS(Global Navigation Satellite System)とは、QZSS(準天頂衛星システム)やGPS、GLONASS、Galileoなどの衛星測位システムの総称。
  2. ※2
    RTK(Real Time Kinematic)とは、固定局と移動局の二つの受信機を利用し、リアルタイムに2点間で情報をやりとりすることで、高精度な測位を可能にする方式のこと。
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