プレスリリース(旧ソフトバンクテレコム) 2006年

大容量データのリアルタイムバックアップを実現する
「FC専用線」の提供を開始
~伝送効率を20%アップ、機器導入費用を削減~

2006年11月21日
ソフトバンクテレコム株式会社

ソフトバンクテレコム株式会社(本社:東京都港区、社長:孫 正義、以下ソフトバンクテレコム)では、自然災害やサイバーテロ、万一のシステム障害によるデータ消失があっても、業務の継続を可能にする「ULTINA Disaster Recovery Platform(アルティナ ディザスタリカバリー プラットフォーム)」の新メニューとして、11月21日より「FC(ファイバーチャネル)専用線」の提供を開始します。

「FC専用線」とは、ファイバーチャネルプロトコル*1をそのままダイレクトに伝送する高い安定性と信頼性を持つ専用線サービスです。拠点間のSAN(Storage Area Network)*2を接続することにより、リアルタイムでの大容量データのバックアップを可能にします。通信事業者として初めて新技術GFPバッファを採用することで、以下が可能となります。

  1. IPに変換する方式に比べ、コピーやバックアップ時間の短縮と、より高速なリアルタイム転送を実現
  2. ネットワーク機器を減らしたシンプルなネットワーク構成にし、稼働率を向上
  3. 高価なプロトコル変換装置(FC-IP GW)を購入する必要がないため、ネットワークの運用コストを大幅に削減
  • 「ULTINA Disaster Recovery Platform」のラインナップは、別紙2をご覧ください。
  • *1ギガビット級ネットワーク技術の一種で、ストレージネットワーク用に使用。
  • *2大容量ストレージシステムで主流となっているサーバとストレージをファイバーチャネルで接続した、ストレージ専用のネットワーク。

「FC専用線」の高い安定性

遠隔地の高速データ伝送は距離により発生する遅延時間がスループット(実効通信速度)の低下を招くため、回線の帯域が確保されていても、大容量データを転送するのに十分な速度を出すことができませんでした。

新メニューの「FC専用線」では、新技術GFPバッファ*3を採用することで、長距離における通信でもスループットの低下を防ぎ、帯域を最大限活用した通信が可能となるため、大容量データの伝送が容易に行えるようになります。さらに帯域をEnd to Endまで完全保証する専用線型のサービスであるため、他の利用者のトラフィックの影響を受けずに、常にスムーズなデータ転送が行われます。

  • *3Generic Framing Procedure バッファのことで、お客様の拠点を収容する網装置において、自動的に拠点間 の距離を測定し、スループットが低下しないように最適なバッファを割り当てるフロー制御機能。

「FC専用線」の高い信頼性

遠隔地のSANを接続する場合、通信プロトコルをファイバーチャネルからIPに変換して伝送する方式が主流でした。しかしながらこの方式ではプロトコル変換による伝送効率の低下が回避できません。また、プロトコル変換装置は高価でかつ複雑な設定が必要であり、トータルコストの増大の一因となっています。

「FC専用線」ならファイバーチャネルのプロトコルを変換することなくそのままダイレクトに伝送できるシンプルなネットワーク構成となっているため、従来のIPへ変換する方式より伝送効率を約20%アップすることができます。また変換機器や複雑な設定も不要であるため、システム導入時のコスト削減をはかるとともに、信頼性の高い回線の提供が可能となります。

大容量データのリアルタイム伝送のニーズ

近年は、ディザスタリカバリー(災害時などの情報システムの復旧システム)の観点より、以下のニーズが見込まれています。 1) システム障害発生時でも顧客からのリアルタイムな注文業務や約定業務を継続したい 2) 企業のノウハウの固まりである設計のCADデータなどを万一の災害時に備え、常に分散してバックアップしておきたい 3) 遠隔地にある設計部門と製造部門の間で大容量の3次元データを円滑にやりとりしたい

昨今のビジネスでは、大容量データをリアルタイムにバックアップし、より確実な業務の継続性が求められています。このようなリアルタイム性が求められるネットワークの要望に「FC専用線」は応えます。

  • 利用イメージ図は、別紙1をご覧ください。

「FC専用線」サービス仕様

特徴 長距離においてもスループットの低下を防ぎ、 End to Endで帯域を保証 するため、リアルタイムに完全同期が可能
高価なプロトコル変換装置を必要としないシンプルな提供構成
「Disaster Recovery Platform」と「ULTINA VPN Convergence」等との組み合わせが自由自在
提供品目 150Mbps、300Mbps、450Mbps、600Mbps、1Gbps、2Gbps
提供エリア 関東、東海、関西(順次拡大予定)

ソフトバンクテレコムでは、「ULTINA Disaster Recovery Platform」の提供を通じて、自然災害やサイバーテロ、万一のシステム障害によるデータ消失を防ぐためのバックアップ機能を、最適な復旧方式にてEnd to Endで提供し、お客様の事業継続リスクの最小化を実現します。災害や機器故障による回避不可能なシステム停止が発生した場合でも、確実にデータを守り、短期間で業務を復旧させ、企業のビジネスの継続性を確保するための事業継続管理 (Business Continuity Management ) のニーズをサポートして参ります。

「FC専用線」のサービスページは、こちら(http://tm.softbank.jp/business/drp/fc_private_line/)を参照してください。

以上

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