プレスリリース 2025年

日本とシンガポールを結ぶ国際海底ケーブル
「Candle」の建設に合意

~24ファイバーペアのケーブルを採用し、大容量通信を実現~

2025年9月22日
ソフトバンク株式会社

ソフトバンク株式会社(以下「ソフトバンク」)は、Meta Platforms, Inc.(以下「Meta」)、株式会社アイ・ピー・エス(IPS)、TM Technology Services Sdn. Bhd.および PT XLSmart Telecom Sejahtera Tbkと、日本とシンガポールを結ぶ国際海底ケーブル「Candle(キャンドル)」の建設に合意し、日本電気株式会社(NEC)とシステム供給契約を締結しましたのでお知らせします。

Candleのルート図
Candleのルート図

Candleは、日本、台湾、フィリピン、インドネシア、マレーシアおよびシンガポールを結ぶ総延長約8,000kmの光海底ケーブルで、2028年の運用開始を予定しています。Candleの建設により、AI(人工知能)や5G(第5世代移動通信システム)などの普及によって急増するデータ通信需要に対応したインフラの拡充や、冗長ルートの確保に貢献します。

Candleのシステムでは、24ファイバーペア※1構成を採用します。これまで光海底ケーブルのシステムは多くても16~20ファイバーペアでしたが、今回24ファイバーペアを採用することで、さらなる大容量・低遅延の通信インフラを構築し、活発化するアジア地域の通信需要に対応します。

Candle マネジメントコミッティ 議長のDon Pang氏(Meta)は、次のように述べています。
「Candleは、アジア地域のデジタルインフラ強化における重要な前進です。高速かつ堅牢な接続性の需要が高まる中、Candleは最先端技術を活用し、この重要なルートにおいてネットワークの多様性とレジリエンスを向上させます。このプロジェクトは、パートナー各社との深い協力関係の成果であり、アジア太平洋地域に暮らす5億人以上の人々に向けて、デジタル・インクルージョンと経済的機会を拡大するという私たちの共通のコミットメントを示すものです」

マレーシア・クアラルンプールで行われた署名セレモニーの様子
マレーシア・クアラルンプールで行われた署名セレモニーの様子

ソフトバンクの海底ケーブル戦略

ソフトバンクは、Candleの日本の陸揚げ局として、千葉県南房総市に所在する「ソフトバンク丸山国際中継所」を提供します。また、海底ケーブル戦略の一環で、新たに北海道(苫小牧市)および九州(福岡県糸島市)に陸揚げ拠点を建設する取り組みを推進しています※2。日本各地に陸揚げ拠点を分散配置することで、災害や障害に強い冗長性を確保するとともに、国際通信網のさらなる強靭化を図ります。

さらに、既設の国際海底ケーブルである「JUPITER」※3や「ADC」※4、現在建設中の「E2A」※5とCandleを組み合わせることで、日本を起点とした国際通信インフラの多様化・冗長化を推進するとともに、ネットワークの安定性・拡張性を強化し、アジア全域における持続的な社会・産業の発展を支えていきます。

ソフトバンクの法人統括 グローバル事業本部 本部長の工藤公正は、次のように述べています。
「生成AIやIoT(Internet of Things)の進展に伴い、国際通信の需要は今後も加速度的に拡大していきます。Candleは、24ファイバーペアを採用する先進的な海底ケーブルであり、ソフトバンクが推進する次世代社会インフラの重要な基盤の一つです。JUPITERやADC、E2Aなどの国際海底ケーブルと組み合わせることで、日本を起点とするグローバル通信ネットワークの多様化・冗長化を強め、アジアのデジタルゲートウェイとしての機能を高めていきます」

[注]
  1. ※1
    光ファイバーは2本で一対とカウントし、24ファイバーペアは48心のファイバー数。
  2. ※2
    詳細は2025年7月4日付のプレスリリース「北海道と九州に国際海底ケーブルの陸揚げ拠点を新設」をご覧ください。
  3. ※3
    詳細は2017年10月30日付のプレスリリース「太平洋横断光海底ケーブル『JUPITER』の共同建設協定を締結」をご覧ください。
  4. ※4
    詳細は2024年12月19日付のプレスリリース「アジア太平洋地域を結ぶ約10,000kmの光海底ケーブル『Asia Direct Cable(ADC)』の運用を開始」をご覧ください。
  5. ※5
    詳細は2025年3月24日付のプレスリリース「アジアと米国を結ぶ光海底ケーブル『E2A』の建設に合意」をご覧ください。
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